新たな気づきに満ちた一冊。『誰の味方でもありません』古市憲寿著 新潮新書 2019.04
いやぁ、おもろかった。。
いろんな気づきがあったわぁ。。
先週、本屋に立ち寄った時、新刊本に平積みされてた。
ちょっと苦手なタイプなんだけど、だからこそ何か発見がありそうで手に取った。
特に印象に残ったことを書き留めておこう。
はじめに
誰かが何かをやらかすと、ツイッターなどで盛り上がり、それをテレビのワイドショーが取り上げ、日本中から糾弾されると言うのがお決まりのパターンだ。
(中略)
「正論」は、切れ味があまりにも鋭すぎる
(中略)
誰かを血祭りに上げるのは簡単だ。
(中略)
こういった炎上は、本当にこの社会を良くしているのなら良い。だが、どうやらその気配は無い。「正義」の人々は、次から次へと攻撃対象を変えて、「正論」を唱え続けるだけだ。
結局、そうした炎上が何をもたらしているかと言えば、人々の口が重くなったことくらい。
最近あった、アイドルグループでの大炎上を思い出す。
たしかに、あれで、何かいい方向に変わったんだろうか?
冒頭から考えさせられてしまった。。
だけど自分が書いたり発言するときに意識していることがある。まず「正論」を振りかざすときには、謙虚であること。
(中略)
そして「正論」を疑ってみること。
へぇ、こういうスタンスだったんだ。。
飄々とした語り口で、人の気持ちを逆なでするようなことを言って場の空気を悪くさせてたイメージ。
でも、ハッとするようなことも言ってた気がする。
自分とは違う目線で考えているからだろうか?
みんな乙武さんがうらやましかったのか(2017.5.25)
しかし、世間には毒舌でありながらあまり炎上しない人もいる。たとえば、有吉弘行やマツコ・デラックスだ。
なぜ彼らは炎上しないのだろうか。もちろん、話芸のおかげもあるだろうが、最大の理由は、「うらやましくない」からだと思う。
(中略)
炎上の裏側には嫉妬がある。いくら人気者とはいえ、明日から有吉弘行や中瀬ゆかりになりたい人は数少ない。「デブ」「ハゲ」「苦労人」など、「うらやましくない」人の活躍に、世間は寛容だ。
出た出たw
この言い方w
これは反感買うよなw
でも、内容は頷ける。
自分より苦労した人、がんばってる人、恵まれてない人には文句言いづらいもんなあ。
言い換えると、「あの人は自分より苦労してるから、がんばってるから、恵まれてないからしょうがない」と思える。
もうちょっと耳触りのいい言い方すれば良いのに。。
はっ!
もしや、話題にするためにわざと強めの言い方してるのか?
恐るべし!
最近の語り口が以前よりまろやかになってるのは、ある程度の地位を築いたから、とんがりすぎる必要がなくなったからか!?
(真偽の程は分かりませんw)
失敗のない人生は結構危ない(2017.6.1)
失敗のない人生。一見すると、非常に素晴らしい。誰だって、失敗なんてしたくないからね。
だけど、ちょっと考えると、それが非常に危うい思考法だということがわかる。なぜなら、生きるために必要なルールは、時間が経てば変わってしまうからだ。
例えば、インターネットの普及で、記憶力の価値は著しく落ちた。
(中略)
マンガ原作のドラマや映画がとにかく多いのも、場数が関係していると思う。漫画編集者は、新入社員時代から何十人もの作家を担当し、膨大なトライ&エラーを繰り返す。
数をこなすということは、一般に思われているより、はるかに大事なことなのだろう。実際、ヒットメーカーには多作な人が多い。音楽の秋元康も、小説の東野圭吾も、映画の川村元気も、その名前を一年のうちに何度も見ている。
いい話や。。
これを励みに、これからもエラーを恐れず、トライしていこう!
初めてのメンバーとの握手はすごく緊張するが、勇気を出して、あのコのレーンへ行こう!
他人に勝手に寄り添わない(2018.10.18)
NHKアナウンサーはいい天気と言う言葉を使わないらしい。理由は、それが皆様にとって良い天気とは限らないから。
(中略)
問題は、どこまで配慮するか。時に「配慮」は上から目線になってしまう。
(中略)
僕が何かものを書くときも、一つの基準はそこだ。できるだけ、お節介はしない。非当事者として口を出す時は、自分がお節介をしていることを忘れない。客観的なデータを示したりはするが、安易に「かわいそう」とか「共感する」とか言わない。
(中略)
被害者不在の議論には加わらないようにしている。「お節介」は、たやすく「不寛容」に転化してしまう。「私はこれほどまで、あなたのためを思って発言しているのに、あなた自身はなぜ怒らないんだ」といった具合だ。
あるある!
仕事でも、オタ活でも!
自分が良かれと思ってやっていることでも、自分の中で勝手にエスカレートして、結果、相手が嫌がることをしてしまう。
いつも今の状況を冷静に見て、感謝の気持ちを忘れずに発言、行動しなければ、と改めて思った。。
まとめておきたいの、まだまだあるんだよなあ。。
でも、他に読みたい本もあるから、この本はこの辺で。
この本を読むことで、少しでも毎日が楽になったり、新しい気づきを得る人がいたら、とても嬉しい。
本書冒頭の「はじめに」の最後の一節。
まさに、ちょっと気が楽になって、新しい気づきを得られた。
作者の思惑通りになるのは悔しいが、、本当に面白かった!